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  • 最終更新
    2024/04/26
#雑記 #神話伝承系
なんとなくあれこれメモ書きしたけども、神話のクーフーリンについては、まず戦闘力、技能や戦いや生死についていかにも半神らしく力も視座もかなり普通の人間とは違うなあと思うのだけど、それと同時に非常に人間くさいところがあるという、ある種矛盾もしてるし完全じゃないところがきっと物語として面白いんだろうなあと思っていまして。
トーインとかだとメーヴ女王の軍勢が迫ってるのがわかってるのにまずデート優先しちゃってたりするし、セタンタさん時代ではとにかく自信家で周りの人を振り回していて。とにかく、全然完全無欠な英雄、もとい人間ではない。自信家で傲慢なところもあるし、目立つの大好きだし頑固で言い出したら聞かないし。(これは版によってはないのもあるけど)エウェル姫さんとの約束あるのに結婚前はなんだかフラフラしてたり、まあ、色々。

でも一本芯が通っていて、守りたいものについては常に全力であるし、死力を尽くして敵を排除する。失敗もするけど最後までやり遂げる。どんなに身体能力が人間離れしていても、悲惨な運命に見舞われた時などもがき苦しむ心情は、人間以外の何者でもない。
矛盾をはらんでいるけれど、むしろ数々ある矛盾性が、神側ではなくすごくひとりの人間らしい。

そういう身近にも感じられるところが古くから多くの人に支持されてきたんだろうなあと思うのです。

だから、半神というよりも、彼の神話はまさに人間の物語であるのだと思う。

美しい通常時の姿と、ねじれの発作時の化け物のような姿を持つ二面性も、ある意味では内包する矛盾のひとつであるのかも。

いや、面白いですよね。
さすが紀元前くらいから人の間でずっと磨かれて伝わる話の骨格は伊達ではない。このバランス配分、現代にも通用し続けています。物語の型としても本当に強い。良い物語は、矛盾性と混沌と意外性を同時に持つというお手本のようなバランス力。

画題として推せるなーと原文読んでは毎度感じる事だったりです。畳む