XX admin 2021/04/08 #植物 #雑記 #神話伝承系 2019に採取したオーク(ヨーロッパナラ)のどんぐりを同年から育てています。今年もそろそろ無事に新芽が開きそうでなにより。 育ててみると、最初の発芽もそうだったんですけど、オークの木はどうも日本の広葉樹よりも活動が始まるのが遅くてコナラやクヌギの葉が開き切ってからようやく葉をのそのそ開き始めるのんびり屋さん。その分冬も結構長く葉を落とさないでいる感じがしますが、これは欧州の気候のせいかもなあと思ったり。寒くなっても葉を長く落とさず枯葉のまま枝に保っているので、防風林としても利用されてきた歴史があるようです。続きを読む水を好み、育ててみても一年目にしてすでに直根がまっすぐ下にながーく伸びているので、水脈の上によく生えている樹だというのもうなづけます。成長が遅いぶん大変長寿な樹で大きくなり、水脈の上に並ぶことが多かったので、昔から落雷が多かったらしく、古代の神話では雷に関連した樹として記載されることが多いのも納得です。雷の神様の樹、と言われる由来かと。ギリシャ神話のゼウス、ローマ神話のジュピター、スラブ神話のペルン、北欧神話のトール、そしてドルイドの最高の聖樹、ダグザの神木、シンボルとして記されているのが有名。古くから色々な装飾やまじないのモチーフにもされていてどんぐりは勿論、アレクサンドロス大王の息子、アレキサンダー4世のお墓からはオークの樹の葉をモチーフにした見事な金の冠 が発掘されていたりします。またオークのどんぐりは貴重な救荒食物でしたから、神様の樹、賢者の樹、守らないとならない樹として昔の人たちが大切にしていたのが伺えます。成長が早くはない樹ですし、信仰によって民間からの伐採を免れていた面もあるんじゃないかな。実際育ててみないとわからないことって多いです。その他こぼれ話しかし、実際にこの樹は背が高くなる関係で落雷が多かったはずなんですがローマ神話では雷神ジュピターの加護のあるこの樹には雷は落ちない、と言われていてこの樹のどんぐりは雷避けのお守りにされていたそう。現在ブラインドの先につける玉はもとはおまじないでつけるオークのどんぐりが由来だったそうです。でも、どの神話でも雷を司る神様に結び付けられるくらい落雷は多かったと思うのですよね。実際はどうだったんでしょう。どんぐり自体はこの雷避け以外だと繁栄のモチーフとして長くアクセサリーなどに使われるモチーフでもあります。その他、オークの話だとパッと思いつくのはFGOでもおなじみな魔術師マーリンが植えたといわれる「マーリンズオーク」なんかも有名なオークの木です。南ウェールズのカーマーゼンはマーリンが生まれた土地(近くにある洞窟、マーリンの丘がそれ)と言われています。ここに、街を守るようにとまじないを込めて若きマーリンがオークの樹を植えた、という伝説があります。(実際の樹の残骸から計測すると、実際は1660年くらいに植えられたもののようですが)もしくは、街の人がオークの樹をむやみに伐採していたので、怒ったマーリンがオークの樹を守るためにこういったと伝わっています。「マーリンのオークが倒れる時、街が落ちる」、つまり「このオークの樹が倒れる時、街に災害が訪れる」。こうした言い伝えが、カーマーゼンではずっと言い伝えられてきたのでした。そして事実その通りであったのか、枯れたこの樹の最後の切り株が取り払われた1978年(割と最近ですね!)に、街はこの街史上最悪の洪水に見舞われました。魔術師マーリンはドルイドの性格が強いとみなされる向きもあるようですから(魔術師マーリンの元となったといわれる予言者であり狂人でもあったという6世紀のマルジン・ウィスルトが森に隠棲したバードでした)、オークとの結びつきも強かったのかもですね。今は伝説を畏れた町の人により、二代目のオークの樹が同じ場所に植えられているそうです。FGOでも高難易度、クーフーリンズと組んでもらってはお世話になってますです。六章ではアイルランドのクーフーリンズもですがウェールズ組も里帰りみたいな感じになりますがどうなるんでしょうね。畳む
2019に採取したオーク(ヨーロッパナラ)のどんぐりを同年から育てています。今年もそろそろ無事に新芽が開きそうでなにより。
育ててみると、最初の発芽もそうだったんですけど、
オークの木はどうも日本の広葉樹よりも活動が始まるのが遅くて
コナラやクヌギの葉が開き切ってからようやく葉をのそのそ開き始めるのんびり屋さん。
その分冬も結構長く葉を落とさないでいる感じがしますが、これは欧州の気候のせいかもなあと思ったり。
寒くなっても葉を長く落とさず枯葉のまま枝に保っているので、
防風林としても利用されてきた歴史があるようです。
水を好み、育ててみても一年目にしてすでに直根がまっすぐ下にながーく伸びているので、
水脈の上によく生えている樹だというのもうなづけます。
成長が遅いぶん大変長寿な樹で大きくなり、水脈の上に並ぶことが多かったので、
昔から落雷が多かったらしく、古代の神話では雷に関連した樹として記載されることが多いのも納得です。
雷の神様の樹、と言われる由来かと。
ギリシャ神話のゼウス、ローマ神話のジュピター、スラブ神話のペルン、北欧神話のトール、
そしてドルイドの最高の聖樹、ダグザの神木、シンボルとして記されているのが有名。
古くから色々な装飾やまじないのモチーフにもされていて
どんぐりは勿論、アレクサンドロス大王の息子、アレキサンダー4世のお墓からは
オークの樹の葉をモチーフにした見事な金の冠 が発掘されていたりします。
またオークのどんぐりは貴重な救荒食物でしたから、
神様の樹、賢者の樹、守らないとならない樹として昔の人たちが大切にしていたのが伺えます。
成長が早くはない樹ですし、信仰によって民間からの伐採を免れていた面もあるんじゃないかな。
実際育ててみないとわからないことって多いです。
その他こぼれ話
しかし、実際にこの樹は背が高くなる関係で落雷が多かったはずなんですが
ローマ神話では雷神ジュピターの加護のあるこの樹には雷は落ちない、
と言われていてこの樹のどんぐりは雷避けのお守りにされていたそう。
現在ブラインドの先につける玉はもとはおまじないでつけるオークのどんぐりが由来だったそうです。
でも、どの神話でも雷を司る神様に結び付けられるくらい落雷は多かったと思うのですよね。
実際はどうだったんでしょう。どんぐり自体はこの雷避け以外だと
繁栄のモチーフとして長くアクセサリーなどに使われるモチーフでもあります。
その他、オークの話だとパッと思いつくのは
FGOでもおなじみな魔術師マーリンが植えたといわれる「マーリンズオーク」なんかも有名なオークの木です。
南ウェールズのカーマーゼンはマーリンが生まれた土地(近くにある洞窟、マーリンの丘がそれ)と言われています。
ここに、街を守るようにとまじないを込めて若きマーリンがオークの樹を植えた、という伝説があります。
(実際の樹の残骸から計測すると、実際は1660年くらいに植えられたもののようですが)
もしくは、街の人がオークの樹をむやみに伐採していたので、
怒ったマーリンがオークの樹を守るためにこういったと伝わっています。
「マーリンのオークが倒れる時、街が落ちる」、
つまり「このオークの樹が倒れる時、街に災害が訪れる」。
こうした言い伝えが、カーマーゼンではずっと言い伝えられてきたのでした。
そして事実その通りであったのか、
枯れたこの樹の最後の切り株が取り払われた1978年(割と最近ですね!)に、
街はこの街史上最悪の洪水に見舞われました。
魔術師マーリンはドルイドの性格が強いとみなされる向きもあるようですから
(魔術師マーリンの元となったといわれる予言者であり狂人でもあったという
6世紀のマルジン・ウィスルトが森に隠棲したバードでした)、
オークとの結びつきも強かったのかもですね。
今は伝説を畏れた町の人により、二代目のオークの樹が同じ場所に植えられているそうです。
FGOでも高難易度、クーフーリンズと組んでもらってはお世話になってますです。
六章ではアイルランドのクーフーリンズもですがウェールズ組も里帰りみたいな感じになりますがどうなるんでしょうね。
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