キャスニキとヴァルクナットと神話の事

未だにキャスニキ新モーションについてきゃいきゃい言ってますが、何年も待ちに待っていたものだったので見逃していただきたく…。
宝具に出る模様。ちょうど足元に隠れている模様。なんかみたことあるなーと最初見た時からひっかかってたんですが、今朝唐突に思い当たりました。これヴァルクナットだ!

キャスニキ宝具の足元の模様が気になる

Valknut 英語版wiki

代替文字
Valknut wikipedia より

北欧のユグドラシルとオーディンのシンボル!さすがにあまりにまんまじゃないかなー!!
えっ…つまりケルト由来のウィッカーマン呼び出すときにオーディンの紋を使ってるという…???魔術の機序も想像以上に北欧なんですね??
前の記事でも描きましたけどキャスニキ、思ったよりオーディン成分本当に多いんだなあ。スキル1の原初のルーン使う時だけエフェクトがなんだかどろっとしてて、「首吊り」に関するセリフ言うのもこのスキル限定というのも大変に…うん。

キャスニキ スキル1原初のルーンエフェクト
スキル1「原初のルーン」を使う時だけエフェクトがどろどろしたものに


なんだかここまでくると、あとは何割がクーフーリンかを最近考えていたりします。
(キャスニキはキャスニキなのでいいんですけど、成分割合はやっぱり気になるというか)

と、そんな発見はどうでもいいとしまして。その他神話、クーフーリンに関する伝承のお話を今日はひとつ。

先日手にしたオックスフォード英語ケルト辞典で、クーフーリンはその素早さと体躯の小ささから、カエサルが言う「ガリアのメリクリウス」に由来していると考える評論者もいる、との文を見て元の神のお名前が知りたかったなあ…とつくづく思ったりしています。
カエサルさん、ケルトの神を記す時、元の名前でなくて、全部ローマの神様に例えて書き残しているので元の神格とか名称が不明になっちゃってるんですよね…
メリクリウスってことはギリシャのヘルメス神。ヘルメス神は前から関連あるといわれてたの、ここでもか…タキトゥスさんもゲルマンのヴォーダン(オーディン)神とローマのメリクリウス(ギリシャのヘルメス神)は同じとか述べてましたね。

あとこれは前から聴いていたけれども、セタンタの名前は古代ブリテンのSetantii(イングランドのランカシャーに昔住んでいた一族とされる)に関係すると考えられている、とあるので、アイルランド的には異邦人的なものだったのかなあとその原型を想ったりします。
日本語の本だとセタンティ族はリヴァプール付近に住んでいた一族だとあった気がする。道の意、水に関係する響きの名前だそうです。クーフーリンも確かに浅瀬では無敗でしたね。不思議な符合。

あと、ケルトの古い神Ogmiosに関連するとも。
こちらは姿が興味深くて、ライオンの毛皮に弓とこん棒を持つという、ギリシャのヘラクレスの古い形ともいわれる神様。
アイルランドでは、オガム文字を作り出した神オグマともその名前の類似性から関連があるとされる神様です。

面白いのが、見た目はヘラクレスによく似ているのに、ヘラクレスは怪力、このOgmiosはその弁舌で無双したというはっきりした相違点。
弁舌に優れた雄弁なOgmiosはその舌になんと鎖が貫通していて、それが民衆の首輪や体につながっているという、大変他ではみない図案で表現されています。異教徒からするとちょっと怖い感じにも見える図だけどその弁舌で人々を魅了し人心を縛り付ける権能を図化したデザインなんですね。おもしろーい
これは、アイルランドやケルトの民はとにかく雄弁さを好み、重視したからなんだろうなあと凄く思うのですよ。

ドルイドや三種いる吟遊詩人もそうであるように、言葉を使いこなし、人々を魅了するものを尊敬していた。

こういう、古代の神格のつながりの中にある、土地ごとの差異とかみつけると凄くテンション上がってしまいます。興味深いなあ!

ギリシャのヘルメス神も、そしてケルトのOgmios神も、どちらも雄弁さが特に優れていた神様です。
クーフーリンも、雄弁さや言葉の使い方の巧みさが特に秀でていたとみられていたんだろうなあと、昔のひとたちの捉え方を感じられるととても面白く思うのです。

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